神社はわれわれ日本人にとって神聖な場所です。
普段の生活ではなんてことのない所作でも、神社仏閣ではやってはいけないNG行為となる可能性があります。
参拝へ出かける前に、この記事をしっかり読みこんで、正しい参拝方法を学びましょう。
神社巡りを始める前に
神社は、日本人にとって神聖な場所であり、寺社巡りを行うに当たって予め心に留めて置いて欲しいルールがいくつか存在します。
そもそも神社は、日本を起源とする“神道”を信仰する宗教施設です。
神道では、山・森・石・神木といった自然や特定の人物など、この世のあらゆるものに神様が宿っていると考えられており、 “八百万の神々”と言った言葉もあるほどです。(八百万とは非常に沢山、無限といった意味があります。)
そして神社は神様が住んでいる場所であり、敷地内は神々の領域となります。
知らない人が自分の家に押し入ってくるのはあまり良い気はしませんが、そこは懐の深い神様。観光目的で神社を巡ること自体はNGではありません。
神社の参拝ルール
鳥居のくぐり方

神社には神様が祀られています。神社の入り口にある鳥居は一般社会と神域の境界線であり、これから神様のお住まいにお邪魔するという意味を込めて、鳥居をくぐる前に一礼をしましょう。
また参拝を終えて神社から一般社会へ出る時も、一度境内の方へ向き直ってお礼をしましょう。
参道の歩き方

鳥居をくぐって社殿に向かう途中には“参道”と呼ばれる歩道があります。
道路中央は神様が通られる場所と考えられているため、参道は右か左に避けて歩くのがルールになります。
また建物の配置によって、どうしても参道の中央を横切らないといけない場合は、社殿の方に向かって一礼をしてから道路を横断するようにしましょう。
参拝の作法

鳥居と境内の道中に設置されている手水舎(てみずや)で、参拝前に手を口を清めます。(手水舎は、神社仏閣の系列により、てみずしゃ、ちょうずや、ちょうずしゃなど、様々な呼び方があります。)
手水舎の正しい使用方法は、
- 柄杓(ひしゃく)を右手で持ち、水を汲んで左手にかけます。
- 柄杓を左手に持ち替えて、右手に汲んだ水をかけます。
- 再び右手に持ち、左の手で水を受け、その水で口をすすぎます。
- 口のすすぎが終わったら、もう一度水を左手にかけます。
- 水の入った柄杓を垂直に立てて、持ち手部分に水をかけ流し、柄杓を置きます。
コロナウイルス感染防止対策により、手水舎は利用中止となっていることがあります。その際は、手水舎の手順は省略しましょう。

手と口を清め終えたら、再び参道を通って御社殿へと進みます。
御社殿は参道から歩いて突き当りの場所に位置していることが多く、立派な建物なのですぐにわかることでしょう。
御社殿が立派な建物なので、神様が祀られていると勘違いをする人も多いですが、神様がいらっしゃるのは御社殿のさらに奥にある御本殿と呼ばれる建物になります。
基本的に御本殿の扉は固く閉ざされていて中を見ることはできません。
神社によっては数年、数十年に一度、御本殿の扉を開き参拝客に拝観機会を与える“御開帳”があります。そのタイミングでしか御本殿の内部を拝見することができません。

御社殿には賽銭箱が設置されています。ここに神様へ日頃の感謝の気持ちをお賽銭に込めて投げ入れます。
お賽銭の相場というものはありませんが、5円~50円以内で済ませる人が多いようです。
中でも5円玉一枚で“ご縁がありますように”や、41円で“終始良いご縁がありますように”と言った願いを込めてお賽銭する額を選ぶ人が多いですね。
お賽銭を投入したら、礼拝を行います。
- 鈴がある場合は鳴らします。
- 目の前に神様が居ると思いながら、深いお辞儀を2回行います。
- 両手を胸の高さで合わせ、右手を少し手前に引いた状態で2回拍手を行います。
- 両手を合わせながら、心を込めてお祈りします。
- 両手を下ろしてもう一度深いお辞儀をします。
鈴の音には、信仰心を呼び覚ます意味や、魔除けの効果があるとされているそうです。
礼拝の作法は、神社によってお辞儀の回数や拍手の数が違うこともあります。正しい参拝方法が境内の入口などに書かれていることがあるので、事前に確認しておきましょう。
正しい参拝方法で、身も心も清らかに
参拝は、神様へ感謝の気持ちを込めることが大切です。
姿勢を正し、心を落ち着けて参拝するように心がけましょう。
日本では神社やお寺といった場所は、“パワースポット”ととも呼ばれ、精神が安定する特別な場所と考えられています。
日々のストレスや疲れを忘れをさせてくれる場所とも言われているので、日常疲れのリフレッシュに足を運んでみてはいかがでしょうか。