自分の家の家紋を知ってますか?忘れられつつある家紋文化を絶やさない為に

古くから日本社会において使われている「家紋」ですが、今ではあまり意識される事もなくなり、親から子に伝えられることがないまま、我が家の家紋を知らない方も多い様ですね。
そういう私も「家紋」と言われて最初に思い浮かぶのは自分の家の家紋ではなく、水戸黄門様でお馴染みの「三つ葉葵」だったりします。

日本以外でも家に「紋」を持つ文化がある国はありますが、位の高い家だけが持つことの出来るものであり、広く庶民まで浸透しているのは珍しいそうです。

ここでは忘れられつつある日本文化である「家紋」を見直すきっかけになればと思い、その歴史や家紋にまつわる事柄をご紹介します。

目次

家紋の歴史

今から900年程も前の平安時代に公家が装飾品や家具などにデザインされた紋様をつけた事から始まりました。
その中で牛車は権力や財力を誇示するものでもあったため、自分の牛車を見つけやすく豪華に装飾した紋様が家紋の始まりとする説が高いようです。

その後、鎌倉時代になり武家の間でも家紋が使われるようになりますが、その紋様は「旗指物」や「陣幕」が元となっていると言われています。その為、平安時代に装飾として使っていた家紋のデザインとは異なり、敵と味方を区別する為の「目印」としての役割も持つため、見やすいシンプルなデザインのものが多くなっています。

左:桐紋(五七の桐) 右:菊紋(十六弁八重表菊)

やがて家紋は権威を持つものとなり、戦国時代が終わったのちの1591年(天正19年)に豊臣秀吉は菊桐紋禁止の規制を出します。
「菊花(きくか)紋」と「桐(きり)紋」は皇室の象徴であり、権威のある紋である為、僣用、盗用の発生を防ぐための規制でした。
しかしその後、秀吉の時代が終わり江戸時代に入ると次第に規制は緩くなり、庶民、町民が簡単に「苗字」を持つ事が出来なかった時代に、家紋を持つことは比較的自由であった事から、その殆どの家庭が家紋を持つようになり、日本文化の一部になるまでに広まっていくのでした。

家紋の種類

同じ橘の家紋ですが全て別の家紋です。

家紋の種類は240種類以上あり、デザインの細かな違いまでを数えると2万以上あると言われています。
元は同じ家であっても分家は本家の家紋をそのまま使わず、多少のアレンジを加えたり、そもそも新たな家紋を使用する場合もあります。
家紋は苗字とは違い戸籍などで管理されていない為、自由に決める事ができるので家紋が発祥した初期とでは比べ物にならない数の家紋が存在するのです。

デザイン性の高さ

日本古来のロゴデザインともいえる家紋ですが、そのデザイン性の高さは国内のみならず、海外からも高い評価を得ており、様々な企業シンボルのモチーフになっています。

ルイ・ヴィトンのモノグラム柄が日本の家紋からインスピレーションを得ているのは有名な話ですね。

日本航空の赤い鶴のブランドマークも家紋がモチーフになっており、日本の会社である事をシンプルでありながら見事に表現しています。


明治屋ストアーを展開する株式会社明治屋のブランドマークには創業家の磯野家の家紋が使われています。

誰もが知っている三菱のブランドマークです。これは三菱の創業者である岩崎弥太郎氏の家紋である「三階菱 (さんがいびし)」と土佐藩の藩主である山内家の家紋「 三ツ柏 (みつがしわ)」合わせたものです。

自分の家の家紋を知っていますか?

「自分の家の家紋を知っていますか?」と聞かれ、すぐに答えられる若い人はかなり少ないようです。
お墓に描かれていたはずだけど、よく覚えていない……そんな人もいるのではないでしょうか。

家紋が分からない場合の調べ方ですが、家紋は戸籍の様にどこかに登録されているものでは無い為、なかなか難しい事もあります。
「苗字で分かるのでは?」と思っている人もいるようですが、これはあまりあてにになりません。苗字から調べる本やサイトあったりしますが、そもそも自分のご先祖様のルーツを正しく知っていないと、30万もある苗字から2万5000ほどある家紋に正しくたどり着くのはむずかしいでしょう。

まず親や祖父母に聞いて、そこで分かるのが一番簡単ですね。後はお墓に描かれていないか確認してみましょう。
蔵のある家でしたらそこにも描かれているはずですが、蔵のある家なんてなかなかないですよね。田舎に古いおうちがあれば瓦に刻まれていたりしますが、今はそれも難しいでしょう。

身近なところで確認できない場合は、ここからはちょっと大変です。
まずは親の戸籍謄本請求し、そこから亡くなっていれば祖父母の除籍謄本請求→曽祖父母の除籍謄本請求というよう順番に取得していきます。
そこに記載されている住所に赴き、近くのお寺や近所に住んでいる人に聞いてみましょう。

これらの調査は家系図の作成と同じ手順ですので、家系図の作成をしている業者に依頼すると調べてくれたりもします。もちろん有料ではありますが。

分からない場合は「自分で作る」のもあり!

どうしても自分の家紋が分からないは自分で作ってしまうのもありです。
少し前の歴史ブームから、家紋の存在を見直す若者も現れ、自分で新たに家紋をつくる人も出てきています。

この場合も、昔ながらの家紋同様に自分の好きな物、自分にまつわる物事をモチーフにつくるといいでしょう。
自分で考えられない人は、デザインをしてくれる会社もあるので「現代家紋」などで検索してみてください。野球ボールやサッカーボールがほぼそのまま家紋にデザインされていたり、ぱっと見た目には古くからある家紋のようですが、よく見ると徳利や楽器など作る人の好みの物が描かれていたりと、オリジナリティあふれる家紋がデザインされています。


いかがでしたか?
現代では目にする事も少なくなった家紋ですが、最近では家紋をTシャツのロゴにしてみたり、ステッカーにして身の回りに貼ったり、家紋のデザイン性を楽しむ人も増えているようです。
家紋は知る人がいなくなると消滅してしまう文化です。
存在の仕方は変わっても、この素敵な家紋文化を後世に残せるように自分の家紋は是非知っておきたいものですね。

※本記事に掲載されている内容や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認ください。
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