日本の良いモノを見直して生活に取り入れる人が最近多いですよね。
陶磁器や漆器、南部鉄器の鉄瓶など、SNSでも使用している人をよく見かけます。
今回はそんな日本の良いモノ『曲げわっぱ』のお弁当箱をご紹介します。
お手入れの方法や選び方まで、わかりやすくまとめました。
曲げわっぱの弁当箱がおすすめな理由
曲げわっぱのお弁当箱が人気の理由は様々ですが、その中でも特に多い声がこちら。

・自然素材でシンプルな見た目が可愛い。
・ご飯が冷めてもふっくらして美味しく食べられる。
・木なので軽くて丈夫。
・殺菌効果があるからお弁当が長持ちする。
・使い込むほどに味わいがでて愛着がわく。
・木の香りがさわやか。
・お弁当が美味しく見える。
このように曲げわっぱにはお弁当箱として優れているところがたくさんあるんです!
メリット・デメリットを詳しく説明していきますね。
曲げわっぱの弁当箱にはメリットがたくさん!


曲げわっぱの弁当箱を使う特に大きなメリットは2つあります。
それは、ご飯の美味しさを保てることと、お弁当が傷みにくいこと。
曲げわっぱは素材に杉の木を使用したものが多く、通気性が良く余分な水分を吸収するので、冷めてもご飯がべちゃべちゃにならず美味しく食べられます。
また、杉の木には殺菌効果があるため、お弁当が傷みづらいという利点があり、まさに一石二鳥の弁当箱なんですね!
他にも天然素材ならではの使うほどに味わいが増すところや、シンプルなデザインの美しさに惹かれて使用する方が多いようです。
曲げわっぱのデメリットや注意するポイント
冷蔵庫・電子レンジが使えない
天然の木で出来ているため、冷蔵庫に入れると乾燥しすぎてしまうのでNG。
電子レンジも使えないので、温めは出来ません。
食洗器は使用出来ません
天然木で出来た曲げわっぱは作りが繊細なため、食洗器の使用は基本的にNGです。
また、水分を吸収しやすいので長時間の浸け置きもダメ、スポンジで優しく洗って水気を切り、通気性の良い場所で乾燥させましょう。
カビが生えないようにお手入れが必要
水分を吸収しやすい天然素材なので、水分が付いたまま放置するとカビが生えてしまいます。
洗う際は乾いた布で空拭きし、しっかり乾燥させることが必要です。
また、食べ残しを入れたまま長時間放置するのもNGです。
他のお弁当箱に比べ価格が高め
曲げわっぱは天然素材を使用した手作りのお弁当箱ですから、プラスチックや金属のお弁当箱より高価なものが多いです。
特に日本製のモノだと5,000円~位と、お弁当箱にしてはやや高い印象に。
とはいえ、ちゃんとお手入れすれば長く愛用でき、毎回美味しいお弁当を食べられると思えば、納得のお値段かもしれませんね。
曲げわっぱを買うときにここだけは注意したいポイント!


曲げわっぱのお弁当箱を買うときに特に注意したいのが、「塗り加工」です。
曲げわっぱの良さを味わいたいなら「無塗装」か「漆塗り」仕上げのものを選ぶようにしましょう。
漆塗り仕上げの曲げわっぱは、油分が染み込まず洗剤も使えますが、値段が無塗装のモノより高くなります。
また、値段が安く、お手入れが簡単な「ウレタン塗装」のものもありますが、木の調湿作用や抗菌作用がないため、曲げわっぱ本来の機能性を楽しめないので、あまりオススメできません。
曲げわっぱのお手入れ方法【漆塗り/無塗装】
お弁当箱としては比較的高価な曲げわっぱを購入したら、出来るだけ長く使いたいですよね。
そのためには毎日のお手入れが肝心。とはいえ特別なことは必要ありません。
無塗装の曲げわっぱのお手入れ方法


- ぬるま湯に2~3分ほど浸ける
- 洗剤は使わず、スポンジで優しく隅の方までしっかり手洗いする
- ぬるま湯ですすぐ
- 乾いた布で拭き、通気性の良い場所で乾かす
※汚れがひどいときは、中性洗剤を少しだけ使用してもOK
漆塗りの曲げわっぱのお手入れ方法


- ぬるま湯に2~3分ほど浸ける
- 洗剤は使わず、スポンジで優しく隅の方までしっかり手洗いする
- ぬるま湯ですすぐ
- 乾いた布で拭き、通気性の良い場所で乾かす
一度カビが生えてしまうと除去するのが難しいので、とにかくしっかり水気を切って乾かすことが大事です。
曲げわっぱのお弁当箱の詰め方!コツがあります。
ご飯とおかずで半分に仕切る詰め方


いちばんベーシックな詰め方ですね。
この場合、まずご飯を斜めに詰めて、葉物やバランでおかずとの間を仕切ると見た目も美しく詰めることが出来ます。
卵焼きやミニトマトなどの彩りは、お弁当箱の端に置くとバランスも見た目も良くなるのでオススメです。
ご飯の上におかずを乗せる詰め方


ご飯の上におかずを乗せる詰め方は、焼き鮭の切り身をまるごと入れられたりと、栄養バランスの良いお弁当が作れるのがメリット。
ご飯の上に海苔や大葉を乗せれば、おかずの味や汁気がご飯に染み過ぎません。
また、海苔の代わりにワックスペーパーを使えば、中華丼なども美味しく食べられますよ!
おにぎりとおかずの詰め方


おにぎりのお弁当の場合、中央におにぎりを置いて、その周りをおかずやフルーツで囲むと見た目の華やかさがアップします。
ソーセージや卵などは縦に詰めて、断面を見せると詰めやすいし見た目にも可愛いですね♪
買って後悔しない本物の曲げわっぱの選び方!
杉の木やヒノキの板を曲げて作られる器のことを【曲物(まげもの)】といいます。
弁当箱の他にも、おひつや柄杓(ひしゃく)など、曲物で作られるものは様々です。
こうした木の板を曲げて作る器は日本各地に存在し、地域により様々な呼び名があります。
中でも【曲げわっぱ】が有名なのは、秋田県の大館曲げわっぱが国の伝統工芸品として唯一認定されているからでしょう。
秋田県の大館曲げわっぱは国の伝統的工芸品に唯一認定された逸品!


秋田の大館曲げわっぱの歴史は1300年前にも遡ります。
博物館に所蔵されている10世紀初頭に制作された曲げわっぱは、現在のモノとほぼ同じ形をしているというから驚きです。
また、日本有数の銘木とされる秋田杉があったことも、大館曲げわっぱが発展した理由のひとつ。
自然の中で育った「天然秋田杉」は、年輪幅が細かく、節のない柾目と光沢が特徴の美しい木材です。
残念ながら、自然保護のため天然秋田杉は2013年に伐採禁止となっており、現在は人工的に植林された「秋田杉」が使用されています。
植林樹とはいえ、美しい木目、軽く弾力性があり心地よい香りを持つ「秋田杉」は曲物に最適な素材です。
「大館曲げわっぱ」のお弁当箱は、SDGsやサステナブルが叫ばれる今の時代にぴったりの逸品ですね。
ぜひ皆さんも実際に使用して、その良さを味わってみてください。日々の暮らしがきっと豊かになるはずですよ。