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霧多布岬は北海道の道東エリア、霧多布半島にある、太平洋へ突き出しているような断崖絶壁の岬です。
実は湯沸岬 (とうふつみさき) が正しい名称なのですが、読み間違える人が多かったため、霧多布岬 (きりたっぷみさき)と呼ばれるようになり、それが一般へと広く浸透し定着しています。
霧多布半島の突端は高さが40mから60mある岩壁となっており、半島の先端まで行くと太平洋と岸壁を一度に見渡すことができます。またそこへと続く道も一本の遊歩道と灯台があるのみなので、とても清々しい気持ちよさのある光景が広がっています。
しかし、霧多布岬は霧に包まれることが多いため、行く前には事前に天気予報をチェックしておくことをオススメします。
霧多布岬の別称はトッカリ岬 その由来は?

霧多布岬は、正式名称となる湯沸岬とはまた別に、トッカリ岬と呼ばれることがあります。
トッカリはアイヌ語でアザラシのことを意味しており、まれにアザラシを見かけることからこの名前がつきました。
また霧多布岬付近では近年、アザラシの他にも野生のラッコが繁殖しており、陸上から野生の動物達を観察できる、希少なスポットとして話題を呼んでいます。
霧多布岬は半島?それとも島?

この記事では表記を統一するために、霧多布岬がある場所について “霧多布半島” と表記していますが、霧多布半島について書かれている資料を見ていると、霧多布半島と書かれたものと、霧多布島と書かれたものが混在していることに気づきます。
一般的に日本語では、海に突き出た陸地のことを “半島” と言い、四方が水域に面している陸地のことを “島” と呼んでいますよね。しかし、ではなぜ霧多布半島は霧多布島とも呼ばれているのでしょうか。
霧多布半島を地図で確認すると、半島のつけねだと思っていた部分は陸地になっておらず、海の上に橋が通されているのがわかります。よって現在の地図を見て判断すると、霧多布島と表記するのが正しいように思えます。
しかし、その判断は時期尚早かもしれません。なぜならば霧多布島は数十年前まで、霧多布半島だったからです。
この場所は1950年代まで、地続きで岬へと行けた陸地、つまりは半島でした。
半島から島になったのは1960年のことで、その年に南米チリ中部沿岸で発生した地震の津波によって、霧多布半島は大きく地形をえぐられ島へと変わりました。
霧多布半島の沿革はこれで終わり、というわけではなく、実は時代をさらに江戸時代まで遡ると、この場所は霧多布島とだったと記録されています。もしかするとこの場所は時代と共に、島から半島へ、さらには半島から島へと変化し続ける場所なのかもしれません。
霧多布岬インフォメーション

オススメ度
名称
霧多布岬
住所 [Google Map]
〒088-1522 北海道厚岸郡浜中町湯沸33番地
駐車場
あり
公式サイト
https://www.townhamanaka.jp/kankou/kankouchi/2017-0226-1455-13.html
施設サービス情報
このアイコンはなに?
その他の情報
無料の霧多布岬キャンプ場もあります。
霧多布岬への行き方
霧多布岬へ行くには、レンタカーかパックツアーを利用するのがいいでしょう。
ただし、霧多布岬から約16kmの場所に根室本線の茶内駅があり、地元のタクシーを利用すれば、公共交通機関を使って行くことも不可能ではありません。
会社名
霧多布中央ハイヤー
住所 [Google Map]
〒088-1512 北海道厚岸郡浜中町霧多布東2条2丁目115
電話番号
0153-62-3141
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