オススメ度
座喜味城 (ざきみじょう)は琉球王国が繁栄していた15世紀紀初頭、築城家として名高い読谷山の護佐丸 (ごさまる) により築かれました。標高125mの座喜味の高台に建てられたのは、敵からの防御の為と長浜港を控えた地を選んだと考えられています。
沖縄戦では日本軍によって高射砲陣地が構築されました。その後、米軍のレーダー基地が設置されますが1956年には琉球政府の重要文化財に指定され、1972年の日本復帰の際に国指定史跡となりました。
1973年より発掘調査や城壁修理が行われ現在の姿となり、2000年12月に首里城などとともに「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。
一の郭(くるわ)と二の郭のみで大きくはありませんが、見事な曲線美の城壁がとても印象的なグスク跡です。
グスクとは
日本本土とは異なる独自の歴史を歩んだ11 – 15世紀のグスク時代に多く築かれたお城の事で、聖域であり、集落としての一面も併せ持っています。
沖縄を中心にした奄美群島から八重諸島にかけた地域に300以上のグスクが存在すると言われています。
現存する沖縄最古の石造りの門

沖縄戦の戦禍を逃れた、現存する沖縄最古の石造りのアーチ門はアーチの中央にくさびを打つ事で強度を出す、高い建築技術が施されています。
門の幅は人が2 – 3人分ほど。一度に多くの敵が侵入しない様にあえて小さな門になっています。
門の前に階段が設置されているのも、敵の足場を悪くするための工夫です。
城壁の曲線が美しい

城壁の美しい曲線が見どころの座喜味城跡ですが、この曲線的なつくりは地盤の緩い土地に対し、強度を高める為の技法と言われています。
世界遺産の上を歩くことが出来る
城壁の一部は上に登れるようになっています。専用の階段があるのでそこから登りましょう。
柵や手すりは無いので、転落には十分注意してください。
遮るものが無く、ほぼ360度読谷の街を見渡す事できます。夕方に訪れて、東シナ海に落ちる美しい夕日を見るのもおすすめです。

石積み方法の違いを見てみよう
沖縄のグスクの石垣は大きく分けて3種類の石積みの形があります。
座喜味城址は布積みが多用されていますが、一部では相方積みや野面積みも使われているので是非その違いを見てみてください。
また、城壁の途中から形が変化している箇所があり、修復や増築のあとがみられます。

布積み
四角く加工した石を地面と平行に積んでいきます。
※サンプル画像です。

相方積み
5角、6角に加工した石を組み合わせながら積み上げていきます。
※サンプル画像です。

野面積み
石を加工する事なく、そのまま積みます。
強度が低く、また、足をかけやすい為、敵の侵入が容易になるデメリットがあります。
※サンプル画像です。
「世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアム」で学ぶ
前身である読谷村立歴史民俗資料館は1975年に開館し、2018年6月に世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアムとしてリニューアルオープンしました。
1階では座喜味城跡や、ここ読谷の自然や文化遺産についての展示があり、2階では考古・民俗・自然・沖縄戦についての展示がされています。
世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアム
住所 [Google Map]
〒904-0301 沖縄県中頭郡読谷村字座喜味708-6
営業時間
9:00 – 18:00 (入館は17:30まで)
定休日
水曜日
年末年始 12月28日 – 1月4日
展示替え及び燻蒸などの臨時休館日
祝祭日が水曜日に重なったときには翌日が休館
入場料金
\500 (高校生以上)
\300 (小中学生)
無料 (幼児)
\400 (65歳以上)
駐車場
無料
公式サイト
沖縄県読谷村総合情報サイト http://www.yuntanza-museum.jp/
座喜味城跡インフォメーション
- 掲載している観光地は、新型コロナウイルス感染対策により、運営内容が変わっている可能性があります。最新情報は公式サイトで確認してください。

オススメ度
名称
座喜味城跡 (ざきみじょうあと)
住所 [Google Map]
〒904-0301 沖縄県中頭郡読谷村字座喜味708-6
営業時間
24時間見学可能(外灯が無い為、日中に見学しましょう)
定休日
無し
入場料金
無料
駐車場
無料
公式サイト
沖縄県読谷村総合情報サイト https://www.yomitan-kankou.jp/
座喜味城跡への行き方
那覇空港から座喜味城跡までは、おおよそ高速道路使用時で41km、一般道で32km程で車で50分から1時間15分程かかります。(※交通状況により所要時間は大きく変わります)
沖縄には、ごく一部の区間を走るモノレール以外の鉄道はありませんので、レンタカー、タクシー、もしくはバスを利用する事になります。
バスを利用する

座喜味城跡の周辺スポット
-
沖縄県恩納村の名勝地♪断崖の上には芝生台地が広がる「万座毛」
万座毛は沖縄本島のほぼ中心に位置し、琉球石灰岩の断崖の上には広大な芝生が広がっています。崖の高さは20メートルほどで、眼下の美しい海は時間や季節などで様々な色合いを見せてくれます。 -
青の洞窟・真栄田岬:沖縄本島でマリンアクティビティを楽しむならここで決まり♪
真栄田岬 (まえだみさき) の崖の下にある青の洞窟は、沖縄本島で人気ナンバー1と言われるシュノーケリング、ダイビングスポットです。洞窟の入り口から差し込む太陽光が、透明度の高い海水を通り海底で反射し、青い光となって洞内を照らす光景は神秘的の一言です。 -
琉球王国時代にタイムスリップ!?昔懐かしい沖縄を体感できる「琉球村」
琉球村は、琉球王国時代の村を再現した観光テーマパークです。園内には沖縄の伝統的な赤瓦の古民家が並び、沖縄の伝統芸能であるエイサーと呼ばれる祖先をあの世へ送り出す念仏踊りを見る事ができます。 -
【世界遺産】琉球王国当時の原型を色濃く残す中城城跡
中城城は14世紀後半に建てられたとされていますが、詳細な年代はわかっていません。 琉球には沢山の城 (グスク) がありましたが、多くの城は戦禍により大きな被害を受けました。その中で中城城は被害が少なく、もっとも原型を留めているため、当時の築城技術を知るための貴重な城址です。 -
世界遺産にも登録されている沖縄最古の石造りアーチ門「座喜味城跡」
座喜味城 (ざきみじょう)は琉球王国が繁栄していた15世紀紀初頭、築城家として名高い読谷山の護佐丸 (ごさまる) により築かれた、見事な曲線美の城壁がとても印象的なグスク跡です。