オススメ度
広島城は太田川河口の三角州に毛利輝元 (もうり てるもと 1553 – 1625年) が築いたお城で、天守閣は1592年から1599年の間に築造されたとみられています。1600年の関ヶ原の戦いの後、輝元に代わって福島正則 (ふくしま まさのり 1561 – 1624年)が入城し、外堀や外郭の整備をすすめ広島城が完成しました。
しかし、その後、洪水によって広島城の本丸・二の丸・三の丸・石垣などが損壊。それを無断で修理したことで武家諸法度違反に問われ、福島正則は広島城を追われます。代わって入城したのは浅野長晟 (あさの ながあきら 1586 – 1632年) で、以降250年間、12代にわたって浅野氏が城主となります。
1874年には本丸、三の丸で出火し、多くの建造物が焼失。1945年、原子爆弾により天守閣をはじめ、城内の全ての建造物が壊滅しました。
現在の天守閣は1958年に鉄筋コンクリートで外観復元されたもので、内部は広島城や城下町の歴史をテーマにした博物館となっており、1層から4層までは展示室、最上層は展望室になっています。
お堀にも歴史あり

元々は内堀・中堀・外堀と三重に囲われていた城でしたが、中堀・外堀は埋め立てられ、現在残っているのは内堀のみです。
河口の三角州に建てられた広島城のお堀は豊富な水源を生かした幅広な水堀で、まるで水に浮かぶ島の様に見えます。
お堀の水は、明治時代までは太田川から導いていましたが、その後、埋め立てにより閉鎖性水域へ。そのため水質は悪化し、アオコなどの異常発生や、魚の大量死、悪臭被害が発生するようになってしまいました。
平成元年、お堀の環境復元のため、旧太田川から導水をする工事が行われ、平成5年度に完成。現在はお堀を舟でめぐるサービスが人気で、鯉やフナだけではなく、なんとウナギまで見られる事もあるそうです。
天守閣を木造復元へ

現在見る事ができる外観復元された広島城は築60年を超えました。老朽化が進み耐震面でも心配がされています。
2021年、広島市の松井一実市長は「木造復元を目指す」と市議会予算特別委員会で表明しましたが、約86億円と試算される費用の財源のめどが立っていません。
天守閣の木造復元には約20年かかるそうですが、完成したその姿をぜひ見てみたいものです。
広島城インフォメーション
- 掲載している観光地は、新型コロナウイルス感染対策により、運営内容が変わっている可能性があります。最新情報は公式サイトで確認してください。

オススメ度
名称
広島城
住所 [Google Map]
〒730-0011 広島県広島市中区基町21-1
開館時間
天守閣
9:00 – 18:00 (4月 – 9月) (入館は17:30まで)
9:00 – 17:00 (10月 – 3月) (入館は16:30まで)
二の丸
9:00 – 17:30 (4月 – 9月) (入館は17:00まで)
9:00 – 16:30 (10月 – 3月) (入館は16:00まで)
休館日
天守閣
年末 (12月29日 – 31日) 臨時休館あり
二の丸
年末年始 (12月29日 – 1月2日)
観覧料
天守閣
¥370 (大人)
¥180 (65歳以上 / 年齢を確認できる公的証明書が必要)
¥180 (高校生)
無料 (中学生以下)
二の丸
無料
駐車場
無し 周囲に有料駐車場あり
公式サイト
https://www.rijo-castle.jp/
施設サービス情報
このアイコンはなに?
その他の情報
天守閣内はすべて階段でエレベーターはありません。
広島城への行き方
所要時間は目安です。最適な乗り換え順路は検索時間により異なります。
広島城の周辺スポット
-
世界遺産 嚴島神社:海面に浮かぶ巨大鳥居は一見の価値あり
「松島 (宮城)」「天橋立 (京都)」と並び日本三景に数えられる「宮島 (広島)」 に建つ嚴島神社 (いつくしまじんじゃ) は、593年にこの地を治めていた佐伯鞍職 (さえきのくらもと) によって社殿が建てられたのが始まりとされています。つ朱色の鳥居は厳島神社に訪れたことがない人でも雑誌やテレビなどで見て、知っているのではないでしょうか。厳島神社は平安時代の寝殿造の様式を取り入れた優れた建築物と、海上に立地し、背景の山々と一体となった景観は他にないとして高く評価され、1996年世界遺産として登録されました。 -
宮島:食も自然も世界遺産も楽しめる日本三景に数えられる島
日本三景の一つに数えられる「宮島」を代表する名所といえば世界遺産「嚴島神社 (いつくしまじんじゃ)」ですが、他にも沢山の魅力がギュッと詰まった人気の観光スポットです。宮島は「厳島 (いつくしま)」が正式な島の名前で、本土からフェリーで約10分で行く事ができます。 -
おりづるタワー:原爆ドームと合わせて巡りたい広島観光の新名所
おりづるタワーは世界遺産・原爆ドームの隣にある、新しい観光名所です。 1978年に広島東京海上ビルとしてオープン。その後、2010年に広島マツダが取得、改修し、2016年に「復興と未来」をテーマに、明るい夢や希望を世界に発信することを願う施設「おりづるタワー」として生まれ変わりました。 -
広島でお好み焼きを食べるなら 専門店が集まるお好み村へ行こう!
広島市の真ん中、新天地にあり、ビルの2階、3階、4階に合わせて20件以上のお好み焼専門店が屋台スタイルで並ぶ、広島観光には欠かせない人気スポットです。 -
広島市にある「広島城」は豊臣政権五大老のひとり毛利輝元が築城したお城!
広島城は太田川河口の三角州に毛利輝元 (もうり てるもと 1553 – 1625年) が築いたお城で、天守閣は1592年から1599年の間に築造されたとみられています。1600年の関ヶ原の合戦後、輝元に代わって福島正則 (ふくしま まさのり 1561 – 1624年)が入城し、外堀や外郭の整備をすすめ広島城が完成しました。 -
縮景園では美しく見えるよう計算しつくされた庭園景観が魅力!
縮景園 (しゅっけいえん) は江戸時代初頭の1620年に広島藩主の浅野長晟 (あさの ながあきら 1586年 – 1632年) が築成した大名庭園です。 当初は「泉水屋敷」と呼ばれていましたが、江戸時代初期の儒学者林 羅山 (はやし らざん 1583 – 1657年) が作った詩の序文「海山をその地に縮め風景をこの楼に聚む」から「縮景園」の名が付き、そう呼ばれるようになりました。 -
西条酒蔵通り:美味しいお酒と情緒ある街並みを楽しむ
広島県西条は、兵庫県の灘、京都府の伏見とともに「日本三代銘醸地」と呼ばれる酒処で、お酒が好きな人ならぜひ訪れたいスポットです。今でも1キロほどの範囲に7つの蔵元があり、試飲や時期によっては酒造りの工程などを見学する事ができます。